コーディネート 122 cotton 1/2 house

「森に包まれているような、やわらかい気持ちで穏やかな毎日を過ごしたい」
そんな家族のための新しいハウスブランド、cotton1/2
「やわらかい暮らし」をコンセプトに、まるで森の中のような落ち着きと安心感に包まれたお家をリグナでコーディネートしました。



所在地|新潟県長岡市
完成年月|2023年7月
業務範囲|インテリアコーディネート
コーディネーター|Megumi Kubota
クライアント|秀和建設株式会社

Dining
続いてきたもの、続いていくもの

柱や梁をあらわしにした、日本の伝統的な構法である真壁造りのしつらえ。
なにかほっとした気持ちになるのは、木のぬくもりに包まれる安心感とともに、古くからあるその造りに、どこか懐かしさを覚えるからなのかもしれません。

雑誌やインターネットでみかける、いろいろな家や空間。
タワーマンションの、モダンでシックなインテリア。
ガレージを思わせるような無骨なロフトスタイル。
西海岸風の、爽やかで楽しいマリンテイスト。

どれも洒落ているけれど、結局心から落ち着けるのは、最後に住みたいのは、こんな空間かもしれない。
そんなふうにも感じる、心の奥ですっと腑に落ちるような、昔ながらで素朴な素材遣いの空間。

ヘリンボーンパターンのダイニングテーブル。
ヘリンボーンというと欧米的なイメージがしますが、実は日本でも昔から親しまれている柄。
和名では杉の葉に似ていることから「杉綾」と呼ばれ、織物などに多く用いられてきました。

つまりはこの家の造りと同様に、案外ずっと身近にあり、意識せずとも見知ったものということ。
だから、こういった空間に合わせても馴染んで感じられるのかもしれませんね。

現在でも世界中で愛され、生産され続けている椅子です。

ペーパーコードを張り替えていけば、何十年と使えるYチェア。
家族の団らん、子どもの成長、楽しいときもそうじゃないときも、いつも傍らに。
ともに長く過ごすうち、この家の柱や桐の床とともに、美しい経年変化を遂げていくことでしょう。

Living
自由気ままに

ダイニングとひと続きの、明るく開放感あふれるリビング。その中心には、家族みんなが自由気ままにくつろげる、ゆったりとしたローソファ。
広々とした座面は、座るだけじゃなく、乗ったり、寝転んだり、床に座ってもたれかかったり、過ごし方はいろいろ。
床座が原点にあるわれわれ日本人にとって、床に近いロースタイルはやっぱりなにか落ち着きます。

ソファの生地は、一度だけ洗いがかけられた帆布。
くったりとした風合い、くすんだグリーンも、この家によく似合っています。

Free Space
伝統とコンテンポラリーの融合

リビングからのびるオープン階段を上がった先は、吹き抜けと繋がったフリースペース。
1F部分の、木材の地の色を活かしたアイテムでのコーディネートとはうってかわって、ポップでコンテンポラリーな印象のチェアやテーブルをここではセレクト。
ブラウン基調の色合いの中、グレーとブラックで差し込んだ〈カリモクニュースタンダード〉のアイテムが程よいアクセントとなっています。

その横の造り付けのテーブルに並ぶのは、Yチェアと同じくデンマーク生まれの伝統的なスツール《シューメーカーチェア》。
背もたれのないスツールだから、複数使いでもすっきりとした印象に。
脚部がブラックであることで、ラウンジスペースのアイテムとのつながりも生まれています。

Room 1
床座の安息

最初はソファに掛けていたのに、気付けばいつの間にか床に座っている。そういうことってないですか?
この現象、視線が低いと気持ちが落ち着く効果があることが関係しているのだとか。

いまさら床座の生活には戻れないけれど、なにかモヤモヤとした時、気持ちを切り替えたい時、そんな時に、いつもと視点を変えて過ごせるこんな場所があると良いのかもしれません。

内装材の豊かな素材感に負けないよう、テーブルは風合いたっぷりな無垢材のものを選定。
ネイビーの座布団は和のテイストを高めつつ、差し色としての役割も。
そばには小ぶりなフロアライトを灯して、情緒あるムードを演出しています。

木のぬくもりに包まれて、毎日ぐっすり眠れそうなベッドルーム。
実はヘッドボードの意匠は、ダイニングテーブルと同じヘリンボーン柄。

ベッドサイドのテーブルランプは無垢の真鍮製。
木材が徐々に経年変化するのと同じように、使い続けるほど味わいが生まれていきます。

今回コーディネートされた、個性豊かなアイテムたち。
ひとつひとつをみていくと、実は和っぽいテイストのものってほぼありません。

それなのに違和感なく馴染んでいるのは、昔から親しまれてきた素材や意匠をふまえたものだったり、国は違えど、同じく長く愛され続けるクラシックなものであったり、この家のしつらえから受ける印象と同じように、歴史や時間の流れをどこか感じるものが選ばれているから。

空間と家具、家具と家具にゆるい繋がりをもたせることで、和のしつらえを活かしながら、自由で現代的な雰囲気も併せ持つコーディネートとなっています。

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