扉を開けた瞬間、ほっとする。そんなカフェのような空間をめざして——
新築の注文住宅にて、リビング・ダイニング空間をコーディネートしました。
暮らしに寄り添うアイテムを自由にミックスし、遊び心と心地よさとが共存する空間に。
家具で使われる木と言えば広葉樹が占める中、日本の代表的な針葉樹に焦点を当てたブランド、MAS(マス)。
神社や住宅の建築材や、生活用品に用いられ古くから親しまれてきたヒノキのテーブルはどこかほっとする存在。ヒノキの家具はめずらしいものの、軽やかさのあるデザインで意外にもさまざまなイスと合わせやすく空間になじみやすいのも魅力。MASはそんな針葉樹の新たな魅力を引き出しながら、日本の森林資源を活用したものづくりをおこなっています。
アルネ・ヤコブセンとヴィルヘルム・ラウリッツェンは、世界的に知られるデンマークの建築家・デザイナーであり、北欧モダンデザインを象徴する存在です。
建築から家具・照明までをトータルに手がけるスタイルで知られ、その作品は今も世界中の空間で使われ続けているヤコブセンの代表作「ドロップチェア」(写真右)は水滴のような曲線が特徴的で、その独創的なフォルムと快適な座り心地は、半世紀以上を経てもなお多くの人に愛されています。
一方、機能美を極めた建築で高く評価され、公共施設や照明デザインに多くの名作を残したラウリッツェンによる「ベガチェア」(写真左)は、無駄のないシルエットと軽やかな佇まいが魅力。快適さを追求したプロポーションで、曲線を描くバックレストが座る人を包み込みます。
印象的なブルーのソファは、お部屋にほどよいアクセントを添えてくれます。
グレーがかったやわらかなブルーは落ち着きがあり、冬でも冷たい印象にならず、やさしい存在感があります。クッションのイエローもブルーの補色(反対色)をマスタードカラーにすることで落ち着いた彩りに。ソファ周りに置くサイドテーブルやフロアスタンドも、グレー味がかったダスティなカラーで統一しています。
ダスティカラーはおしゃれな印象を与えるだけでなく、他のカラーともマッチしやすい優秀なトーンです。
照明はボール型のランプが自由に動いているようなシーリングライト。丸いフォルムが空間をやわらかく感じさせます。
対照的にシェードは開閉によって生まれるストライプの影が空間演出のような効果を発揮。
NORMANの「スマートドレープシェード」は、U字型の立体ファブリックを連結した新しい縦型シェード設計で、柔らかなカーテンの美しさとバーチカルブラインドのような調光機能を兼ね備えています。ボトムコードやウエイトを使わないことで、シェードを閉じたままでもデッキやバルコニーへ通り抜けができます。
少しのゆとりを活用して、奥行きの浅いコンソールテーブルを壁付けに設置。好きなアートやオブジェを置くと一気におしゃれに。花やグリーン等も飾りたくなります。
異なるブランドや一見バラバラに見えるデザインでも、素材やフォルムなどに共通点をみつけて組み合わせると、自然と空間にまとまりが生まれます。今回は2種類のチェアとコンソールテーブル、ソファの脚部をアイアン・スチールのブラックでそろえています。さらに照明やアートのフレームのブラックはスリット窓のサッシともリンク。ブラックの直線的なラインは軽やかに引き締める効果も。
カラーリングは複数色を使用しながらも、全体的にダスティな色味で統一感を持たせています。ベースとなるのは、アクセントクロスに使われているグレーカラー。面積の大きいソファのブルーは寒色のため、近しいトーンのグリーン系アイテムを合わせています。ダスティグリーンのサイドテーブル、緑がかったグレーのフロアスタンド、オリーブカラーのドロップチェア、モスグリーンのペンダントライトなど。そして、反対色となるイエローを小面積のクッションで差し色として取り入れ、全体にリズムを加えています。
パターンの点では、クッションやラグといったファブリックに幾何学模様を用い、アートも幾何学模様に近い抽象画をメインにセレクト。ソファのブルーとリンクする色使いで、リビングとダイニングに一体感をもたらしています。
素材や色・柄をリンクさせながら配置することで、異なる要素も心地よくまとまります。
全部そろっていなくても大丈夫なのでぜひ気軽にミックススタイルを楽しんでみてください。
こだわりの家具・雑貨を組み合わせたインテリアコーディネート提案や、空間づくりのご相談を承っております。
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