空間デザイン 052 S U N B O R N

WEBプロダクションを軸に動画制作や映画配信などのクラウド・サービスを手掛けるクリエイター集団 Sunborn Inc.のオフィス移転に伴う内装設計・デザインを手がけました。
今回我々が請け負う現場は、いわゆる”ふつー”のオフィスビル。天井は岩綿吸音板に蛍光灯、床はグレーのタイルカーペット。誰もが想像する ”ふつー”がそこにありました。

そしてそんなのは望んでいないことなど百も千も承知です。
しかしそんなありふれたオフィス空間も、Rignaとのコラボレーションによりガレージテイストのアソビ心あふれる現代風な空間へと生まれ変わりました。

「丸テーブルにしてみたい」  >>いいでしょう、やりましょう!
「床はフローリングにしたい」 >>どんと来い!やりましょう!
「オフィスで懸垂したい」   >>懸垂ですか!?・・・やりましょう!

クライアントのリクエストと、Rignaのクリエイティビティがマッチしたシャレオツなオフィス。
さぁ、攻めていくぜ。



床面積|113.5㎡(W/C 3.5㎡含む)
所在地|東京都港区南青山
完成年月|2016年1月
業務範囲|設計・デザイン
クライアント|Sunborn
デザイナー|リグナデザインチーム
サイン協力|カトオヨオイチ
写真|佐々木 健

>> entrance
TRICOLOR + shine

真鍮のドアハンドルを回して黒い扉を開ければ、サインとともにエントランス。
白壁をベースに、青い壁はアクセントとして会社の顔になります。
元の天井材とタイルカーペットは撤去し、スケルトン天井とモルタル床に。
ポイントで落とし込んだ照明器具も真鍮製。
どこかレトロな雰囲気を醸し出すいいスパイスとなっています。

>> entrance
SKIP and RELAX

エントランスの青い壁を折り返すとオフィスエリアへ繋がります。
スキップフロアで小上がりとし、お家感の感じられる一角。
床の切り返しがウェルカム感を醸しだしてくれます。

見返りには造作の本棚。足元を開けているので掃除もラクラクですね。
ゆらゆらとハンモックで読書というのも乙なものです。
「あの女優は、いま・・・」など、映画雑誌にふけ込んでいるのかもしれませんね。
さぁ、彼が立ち上がるのにどのくらい時間がかかるでしょうか??
※注:会社です。

>> office space
WHITE COLOR - DOT PLAN

丸テーブルはフリーアドレスとなっていて、ディスプレイを常設、ノートPCを持ち歩く形をとることで
その時その時のプロジェクトごとのチームでまとまるなど、フレキシブルなオフィス空間となっています。

テーブル間の寸法を保ちつつ、許容人数を確保。
その結果のランダムレイアウトがなんだか心地よいリズム感。
収納棚も造作で制作し、ちょっとしたスタジオっぽい雰囲気も感じられます。

>> office space
DESK

1 

一部の席は固定席として設置し、オフィス全体を見渡せるレイアウトに。とはいえ脚にキャスターが付いているので移動にも不便はありません。床のフローリング合わせのナチュラルウッドの天板は、木の方向をフローリングと直角にすることで馴染みすぎずにほどよく立体感が出ますね。

2

1400mmの丸天板を特注製作し、造作のテーブル脚と固定して一本足を実現。これでオフィスチェアもストレス無くすいすい動きやすいですね。脚は床のフローリングと固定して、強度を出しています。電気やLAN配線も太い脚の中を通って天板から顔を出しているので足元スッキリです。

>> interior materials
like a GARAGE
part 1

いかにもインダストリアルなボックス型の照明を並列させ、一気に増したガレージ感!
そのボリュームから受けるインパクトもしっかりしていて、なかなかの充実具合です。
Mac × レトロ、みたいな世界観がなんだかコミカル◎

今回デザイナーイチオシのペンダントランプ。
仕上がりもラフ、納まりもラフ(笑)、いいじゃない、可愛いものだ。
コーナーエッジの立ち具合も、ボリューミーなのにシャープなシルエットがカッコイイ。
天井面につくブラケット部分もこれまたビッグ!
なのに点灯切り替えのコードがちんまい。
そういった細かい要素一つ一つが重なることで、雰囲気を醸し出してるわけです。

>> cafe space
WELCOME OUR STAND

「ご苦労さん、疲れたでしょ?コーヒーでもいかが?」
・・・ほんっと羨ましい。
社内にこんなカウンターあるとか、憧れます(本気)
まぁ私の心の声は置いときまして、ここはエントランス奥に構える憩いの場です。
すぐそこの黒い扉はミーティングルームへとつながっており、来客にも便利なスペース。
自分で作っておいて何ですが・・・ほんっと羨ましい。

カウンター越しにはベンチをつくり、ラグとクッションで気取らないカジュアルシート。
アイアンを使ったキャビネットや壁付けシェルフは”見せる収納”に。
ところどころ白と黒でパキッとさせたのもポイントです。

>> interior materials
MORTAR + WOOD

カウンターの腰部分を、左官屋さんにモルタル塗ってもらいました。
私「いや〜、いいですねぇ〜」
左「いいですかぁ〜?最高ですかぁ〜?」
私「最高で〜す!」
左「はぁ〜い」
今でも忘れない左官屋さんとの会話。
時間が経てばもう少し白っぽくなって、段々と味が出る。
素材の風合いを楽しめるというのも、いいものです。

>> interior materials
SIGN and DANGLING

1[ SIGN ]

入り口すぐのサイン。チョウチンアンコウみたいにアイキャッチの真鍮ブラケット照明とともに、サインはステンシルで施工。ここでもガレージ感を出すため、塗装でチャレンジしました。壁下地をひろったザラザラした質感も味わい深いです。これまでの中でナンバーワンおもしろリクエストでした。

2[ DANGLING BAR ]

ダングリングバー??・・・はい、懸垂棒にございます。天井よりアンカーボルトを吊り、スチールパイプをボルト固定。強度も十分、こちらのオフィスのおもしろアイテムのひとつです。そして写真上、絶賛懸垂中の彼は言います。「血圧を上げるためにやっているのだ」と。

>> interior materials
like a GARAGE
part 2

もうね、このギミック具合を見た時の私のココロの踊り具合といったら・・・
アームの伸びる具合と縮む具合から受ける、私の心の踊り具合といったら・・・
なんかもう、愛おしいですもん。

>> meeting room
JUNK WOOD ⇔ SOLID

白いブラインドから明るく日の差すミーティングルーム。
モルタル床に古材のテーブル!
古材とは正反対であろうソリッド感の強いHerman MillerとMAGISを合わせ、華のある1卓となりました。

この、壊す感じ?ぶつける感じ?こそがアソビにつながっていて良いのだと感じます。
さぁ、ここからいったいどんな面白いことが生まれるのか、楽しみです。

>> interior materials
BLACK BLACK

1

黒いドアと黒いチェア、単体で見るとホントに真っ黒です。しかし空間全体で見れば、パキッと締めてくれるいいアクセント。CYBORG chair好きの私としてはヨダレものです。。

2

アイアンとなると重たいイメージが強いですが、ここまでメッシュ面が大きいシェルフだと流石に繊細なイメージになります。ポップカラーのディスプレイも映え、影も踊る。これがある・ないで空間の印象はガラリと変わります。

>> toilet
GOLD POINT

壁廻りの腰から下は全部白く塗りつぶし、上部にはブルーグレーの木目調壁紙を施工し、コントラストを出しました。
ポイントポイントで真鍮のアイテムを落とし込み、アクセントに。
うーむ、長居できてしまう。。。

>> interior materials
ACTOR

トイレ機能として必要なアイテムを、色や素材の相性の良いもので綺麗に揃えるだけ十分際立ちます。
あとは洗面器を古びたものから真新しいシンプルなものに変えるだけで、空間が一気に新しく感じられるので、ポイントとしては大きいですね。

BEFORE

ビフォーのご紹介。工事前はとても”ふつー”な空間でした。

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