インテリア&プロップスタイリストの窪川勝哉さんが、毎号Rignaのアイテムの中から1アイテムをピックアップ。そのアイテムのまだ見ぬ魅力を引き出す「映え」なワンカットをスタイリングしてもらう連載企画。第10回は、フランスを代表するデザイナーであるピエール ポランの「F031デスク」が選ばれました。
いわゆる名作家具って色々ありますけど、デスクの名作っていったら多分真っ先に出てくるのがこのピエール・ポランのデスクだと思うんですよ。比較的シンプルなデザインなんだけど、こいつがすごいなと思うのは、やっぱりこのバイマテリアルというか、バイカラーというか、ウッドの部分とブラックの部分の組み合わせだと思っていて。この組み合わせになっていることで、スタイリッシュでクールな感じにも合うし、温もりのある感じにも合わせやすい。どっちの方向でもまとめられるんです。
スタイリング的にはあえて、木天板の部分に黒系の小物を、黒のところにウッド系のブラウンのものを置いてみました。黒い部分に黒いものを置いてしまうとあまり目立たないし、ウッド部分にウッド系のものを置いても目立たないので、逆にして。あとは、デスクライトじゃなくてフロアライトを組み合わせるっていうのも変化がついていいんじゃないかなと思って今回トライしました。デスクにはデスクライトじゃないと、っていう決まりは別にないですし、ジェイクダイソンの照明はこの水平垂直の細いラインがこのデスクによく合いますね。(窪川さん)
「No.8もデスクだったから〜」とまた一味違ったシーンを作り出していただきました。ピエール・ポランのF-031デスクは、機能もさることながらミニマルなデザインは大人が使いたいデスクの代表格。せっかくだからと、リグナご自慢の壁紙の前に。ブラックを基調にスタイリッシュまとめあげ、ワンシーンを生み出す窪川さん。いや〜、これは、かっこいい!本当にさりげなく、ウォールナットに合わせたブラウンカラーの小物をブラックの天板に置く小技!さすがです。こんな仕事場だったらモチベーション上がりますね。(スタッフ:ハマー)
F-031を生み出したピエール・ポランはフランスを代表するスターデザイナーで、パリにあるエリゼ宮殿(大統領官邸)の内装も手がけるほど。ピエール・ポランがトーネット社(曲げ木椅子で有名!)にデザインを持ち込んで製品化が実現したものらしく、彼が自ら営業をかけたのは後にも先にもこれだけだとか。相当気に入ってたんでしょうね。約10年間販売された後に廃盤となり、2003年にメトロクス社が製造及び販売権を取得し復刻。その時、試作を確認したピエール・ポランは「パーフェクト」と言ったそうです。誕生から70年経った今でもなお色褪せず新しささえ感じさせるF031。まさにパーフェクトなマスターピースです。
その他撮影に使われたアイテムたち
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