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インテリアスタイリスト 窪川勝哉の ONE ITEM, ONE CUT. Vol.10 -フレンチモダンのマスターピース・デスク-

インテリア&プロップスタイリストの窪川勝哉さんが、毎号Rignaのアイテムの中から1アイテムをピックアップ。そのアイテムのまだ見ぬ魅力を引き出す「映え」なワンカットをスタイリングしてもらう連載企画。第10回は、フランスを代表するデザイナーであるピエール ポランの「F031デスク」が選ばれました。

窪川勝哉

1974年山梨県生まれ。インテリアのみならず車や家電、ステーショナリーなどプロダクト全般に造詣が深いインテリアスタイリスト。バンタンデザイン研究所インテリア学部在学中より空間プランナー赤松珠抄子氏に師事し、インテリアスタイリストの道へ。2002年独立し、小道具や撮影背景のスタイリングを担うインテリア&プロップスタイリストとしてテレビ番組などのインテリアコーナーや、雑誌のインテリアページのスタイリングを手掛ける。そして雑誌、TV等のメディアでのスタイリングだけでなく、ウインドウディスプレイや マンションのモデルルーム、イベントのデコレーションなども手がける。2011年渡英。1年半の英国滞在を終え、2013年より再び拠点を ロンドンから東京に移し活躍中。東洋大学ライフデザイン学部非常勤講師。

今回の ONE CUT

Photo : Takeshi Sasaki
ブラック&ウッドが交差するバイマテリアル・スタイリング

いわゆる名作家具って色々ありますけど、デスクの名作っていったら多分真っ先に出てくるのがこのピエール・ポランのデスクだと思うんですよ。比較的シンプルなデザインなんだけど、こいつがすごいなと思うのは、やっぱりこのバイマテリアルというか、バイカラーというか、ウッドの部分とブラックの部分の組み合わせだと思っていて。この組み合わせになっていることで、スタイリッシュでクールな感じにも合うし、温もりのある感じにも合わせやすい。どっちの方向でもまとめられるんです。

スタイリング的にはあえて、木天板の部分に黒系の小物を、黒のところにウッド系のブラウンのものを置いてみました。黒い部分に黒いものを置いてしまうとあまり目立たないし、ウッド部分にウッド系のものを置いても目立たないので、逆にして。あとは、デスクライトじゃなくてフロアライトを組み合わせるっていうのも変化がついていいんじゃないかなと思って今回トライしました。デスクにはデスクライトじゃないと、っていう決まりは別にないですし、ジェイクダイソンの照明はこの水平垂直の細いラインがこのデスクによく合いますね。(窪川さん)

Photo : Takeshi Sasaki

「No.8もデスクだったから〜」とまた一味違ったシーンを作り出していただきました。ピエール・ポランのF-031デスクは、機能もさることながらミニマルなデザインは大人が使いたいデスクの代表格。せっかくだからと、リグナご自慢の壁紙の前に。ブラックを基調にスタイリッシュまとめあげ、ワンシーンを生み出す窪川さん。いや〜、これは、かっこいい!本当にさりげなく、ウォールナットに合わせたブラウンカラーの小物をブラックの天板に置く小技!さすがです。こんな仕事場だったらモチベーション上がりますね。(スタッフ:ハマー)

今回の ONE ITEM

F-031 デスク

F-031を生み出したピエール・ポランはフランスを代表するスターデザイナーで、パリにあるエリゼ宮殿(大統領官邸)の内装も手がけるほど。ピエール・ポランがトーネット社(曲げ木椅子で有名!)にデザインを持ち込んで製品化が実現したものらしく、彼が自ら営業をかけたのは後にも先にもこれだけだとか。相当気に入ってたんでしょうね。約10年間販売された後に廃盤となり、2003年にメトロクス社が製造及び販売権を取得し復刻。その時、試作を確認したピエール・ポランは「パーフェクト」と言ったそうです。誕生から70年経った今でもなお色褪せず新しささえ感じさせるF031。まさにパーフェクトなマスターピースです。

その他撮影に使われたアイテムたち

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